あたしは……戻りたい。
[ぽつりと紡いだのは、切なる願い]
……今のシェン、見てるのも、コエだけ、聞いてるのも。
どっちもやだ。
あんなの見てたくないし、それに……。
[言いながら、亜麻色は手にした陽の色へと落ちる]
……何度も約束破るの。
あたしが、嫌だ。
誓いを破るのは、戦士の誇りに反するもの。
[そうでしょ? と首を傾げて問うのに返るのは肯定。
直接言葉を交わして得た教えではない。
銀月の牙と、魂に刻まれていたものを拾いだし、それを在り方として掲げてきたもの。
それが間違っていなかったのだと、改めて確信して]