―狭間―
…そうですか。
[>>-406己の言葉に返す彼の顔の眉が僅かに下がる。
それは己を案じる父親や母親を思わせるもので。
親と同じ世代である彼が考える事は、子を持たぬ己には全てを窺い知る事は出来ない。
恐らく、彼に後悔はないのだろう。
己もまた後悔はないのだと、そう示すように女は僅かに口の端を上げてみせ]
――貴公の選び、進んだ道が
未来へと歩もうとする者を導いてくれる事を願いましょう。
[きっと彼の進んだ道はナミュールのこの先にとって欠かす事の出来ないものだと思うから。
女はそう言って微笑んだ。*]