― 狭間 ―[ヴェルザンディ、と。ごく数人にしか伝えていないはずの真名で呼ばれた風の娘は数度、瞬く] ……え、なんで、真名……。 一族と、北の森の同胞以外は、巫女姫とクロード兄さんにしか、教えてないはず、なのに……?[惚けた声で問いながら、名を呼んだひと>>-349をまじまじ、と見つめて] もしか、して。 あの時の、巡視の騎士さん……?[たどり着いたのは、かつての記憶。問いかける声はまだどこか、惚けた響きを宿していた]