風呂入って戻ってきたら神サマが自己紹介してたからぼくも。
ぼくは神官で、名前はベル。
拳闘術の心得があるから、不審者とか盗賊から神殿を守るのがいつもの仕事。今回はこの村に鉱石を探しに来たのと、神官長さまが「不穏な気配がする」って言ってたから調査しにきたんだ。
元々は冒険者だったんだけど、とあるダンジョンでトラップにかかって死にかけてるときに教団の人に助けてもらってさ。
それから恩返しとか魔法の修行も兼ねて、神官戦士やってるの。
初めて神サマと話したのは神殿で呪いの治療を受けてたときだったんだけどさ、「この神殿に仕えろ」まではわかるよ?
「ただし女の格好をしてだ」ってどういうことなの、ほんとに……
この神殿を作ったルセアさま……神官長さまも、最初に神サマの神託を受けて教団を設立したときからずっと女装させられてるらしいしさ。まあ、とっても似合ってらっちゃるから女装させたくなる気持ちはわからなくもないけど。
あ、教団の人は男女比半々で20人くらいいるけど、男全員が女装なわけじゃないからね!
@ベル