あのさ。我ながら、わがままだとは思うんだけど……。……シルキーとは、生きて共にいたい。『この世で』、一緒にいたい。[『死』して後に手に入れる魂の温度。それしか必要なかった死神の、はじめて欲した『生』。「自分の感覚全てをもって、ひとを理解しよう」とする彼女の生命の、傍にいたい]いつか時が止まるまで、せいいっぱい、一緒に。いたいんだ。[雪が春を待つように、夕が朝陽に焦がれるように。来ない筈のものを望むように——眩しそうに目を細めた]