[とん。と、掌に納まった小さな石。天使が二人を選んだことを考え。昨日の彼が、ギューフ……贈り物<ギフト>のルーンを手にしていた事を思い出す]
天使の<ギフト>で表される状況に、アンサズの二人、か。
[A。一番はじめの音に似た形のそれを視線でなぞる。
逆位置なら情報の不足、誤解。バルタザールがこれを己に投げて寄越した意図を正確に受け取って、掌に一度、握り込んだ。きゅっ、と瞳を閉ざし。一時の瞑目の後、拳を作った掌を、彼につき出す]
ん。
俺はあのひとに感謝しなくちゃな。
[正しく伝えようと意志する人へ]
[向けた拳をひらけば、石の代わりに一枚のカードが現れただろう。バルタザールから見れば、逆さまの——『月』。
二つの塔、犬と狼。遠くへと続く道。逆位置であるならば、水辺から出て、太陽ともとれる月の照らす、沃野への旅を示すだろうか]
——わるくない。
[そうして、仁愛も慈愛も全て切り捨てる男の潔さに、心地よく笑った]
/*没にしそうなお返事メモ。バルタザール→エドワード秘話へ返信:アンサズの石。18『月』の逆位置は、ばるさんの状況で。*/