[照れ隠しの頭突きだったから。
頭を預けた後は、顔を隠す為に、くっついていてやろう―――
そんな考えがよぎったと同時、だった。
唐突に、自分の頭が、自分の意とは別に上を向き。
重なる唇。
くらり、と溶ける理性につられて、瞼を閉じそうになったけれど。
目ぇ、閉じるなよ、の声になんとか目を開く。
そこには、薄く細められたタクマの瞳があって。
その中に、ようやく自分がずっと探していた“答え”見つけた。]
せ、んぱ……い。
[嫌なら振りほどける、そんな力加減じゃ物足りなかった。
息を奪われ、声にならない。
言葉の代わりに、自らの両手を背中に回して力をこめた。]