君と話すようになって私は一時の愉快で明るい時間を過ごした。だからこそ、昨日は苦しい一日であったよ。灯りがともらぬランタン片手に何かを探しているかのような。今朝君の声が聞こえてきた時にようやく、手元が見えたようだったよ。……そうだな、あんなことを言ってはみたが。「寂しかった」のは、私の方だったのだろうね。いやはや。恥ずかしい話だ。[苦々しく笑う。やがて思い出したように、ああ、と呟き自分から離れたばかりの手を再び取り開かせ、今朝の報酬を握らせた。忘れ物だ、と言葉を添えて]