人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


【独】 絵本作家 ローレル

いつも、私は蚊帳の外でした。
なにか大事なことを決めるとき、私は大抵どこかで遊んでいなさいと言われていました。
それは、この年になっても変わりません。
未だにお母さんが、難しい顔をすることもよくあります。

――私には、なにも決められないのでしょうか?

お口にチャックして考えますが、ぽろぽろと思ったことはこぼれてしまいそうです。

いつもいつも、庇われて、目を塞がれてばかりで、ここまでやってきてしまいました。
それは愛情ではないと、わかっています。
優しくされることが愛情ではないのだと、わかっています。

訴えたいけれど、黙っていろと言われたのです。
だから、私はここに、考えを残しておこうと思いました。

[絵本作家志望なのに、絵もうまくはないんだから。
もっとも、文章だってひどいものだけど。]

(-130) 2015/02/05(Thu) 22:43:52

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