んじゃ……また、いつか、な。
『姉上』にも、よろしく。
『ああ……いつか、また、な。
……伝えておこう』
[短く告げて、返る言葉に笑みの気配を伝えて。
意識を、聞こえる歌の方へと向ける。
そちらに行こう、と思えば多分何とかなる──そんな、根拠のない発想。
それは、かつての旅路の中で身に着けた感覚とも似ていた]
(……ふわふわしてんの、ちょっと悪くなかったんだけど)
(ま、仕方ねぇわな……二人分、生きなきゃならねぇんだし)
[そんな事を考えたのは刹那。
やがて、意識はふわり、白い光にとけて──]