18XX/7/11 此村
目撃情報というほど確かなものではない。「阿部」を名乗るものが青年、少年達に対して「やらないか」と声をかけて回っている。注意されよとの情報だった。
普段ならば夏日に頭をやられた変質者だと聞き流していただろうが、男が男に対して劣情を持ち、露にするというその性癖に身に覚えがあった。他でもない私自身だ。
その目撃情報から「阿部」の動向をさぐりつつこの村へとやってきた。私の予測が正しければ次に彼が現れると思われるのはこの村であった。
……
そして「阿部」は現れた。「やらないか」と情報どうりの発言と共に。風体が私の記憶とは大きくかけ離れてた彼を見たとき、禁欲生活も祟り「ウホッ、いい男」と思ったが、その声はまさしく私の知るアヴェであった。
どうやら此の村には人狼が出るとの報告も入っていた。もしかすれば彼がその可能性が…その真相や危険人物852について彼に確かめるべく、
そして旧友の今を知るため、そしてあの日の礼を言うため、私はここにいる。
アヴェよ、どうか生きて居てくれ。
またあの日の様に君と旅がしたい。
to be Continued...