[夜中
ぽかりと意識が浮上する。
まだ3人とも姿を現していないようだ。
何処へ行ったのか、探しに行くべきだろうか。
そんな事を考えていると、身の裡から聲がする。
といっても明確な言葉ではない。
そういえば、今日に使うべきものだった。
頭は理解していないのに、本能がそれを理解している。
色々な人の顔を思い浮かべて
……ごめんなさい。
誰に対する謝罪か。口では色々言いながら結局寄り添わなかった兄弟へか、それとも男の意思を無視して近づきたいと願い、彼の知らぬ間にそれを模倣することか。
貴方の傍に居たいのです。
ぷつりと意識が途切れた。]