[呼吸と、脈、瞼越しの眼球の動き
それらを一通り見て、現在の眠りが浅くないことを確認した]
は、ぁ………
[彼女の太股に、下半身をぐっと押し当てる。
起こしてしまわないよう、そう思っていも擦り付ける動きは
少しずつ大きくなっていった。
もしも起こしてしまったら。このひとは、泣くだろうか。
それとも、怒りと羞恥に顔を赤らめて震えるだろうか。
――ふと思い付いた姿が、頭の中をぐるぐると掻き乱す。]
(いや、眠くてそれどころじゃない、かな。
そこで下手に覚えていたって、上手に知らない振りを決め込んで
もう一緒に眠ってくれないかも)
[触れたいという欲と、見たいという欲で
最後まで動いてしまいそうだった。
何より、夜更かしをしていた彼女を起こすのは申し訳ない。
様々な『言い訳』で、それらを必死に抑え込み、起き上がると]