人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


【独】 鷹の眼 イングリッド

[人の心を、欲望を止めることはできない。できはしない。
いつ、何が引き金となるかわからない。

――例えば彼の見た終末の一つは、イングリッドが引き起こしたのだとしてもおかしくはないだろう。
門の力を求める者が皆、世界を統べることを目的とするとは限らない。


カスパルのいない世界に。
ソマリアランと道を別ち、もう戻ることのない世界に。

大切なものを失い絶望したイングリッドは、願ったかもしれない…全ての終わりを。
あぁ、そうすればもう、誰も哀しむことはない。
皆平等に、無に還るのだと。


…当時はそのようなことなど、考えもしなかった。
だが、手にした情報が一つでも違ったなら?

ないことではない…背筋が凍る思いだった。
現に自分は、テオドールの目的が「人間の支配」であると知ったうえで、こうして仕えていたのだから。]

(-59) 2014/04/04(Fri) 20:48:24

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