[>>-29汚れを祓う力を持つ炎に触れた黒い靄はもがくように蠢き、やがて消える。もしもそれがまだ玲緒の姿を取っていたなら、僅かなり迷いも生じただろうけど。](――それでもあたしは戦う。)(玲緒が戦うのなら、あたしはその力になりたいから。)[浄化が終われば、火の鳥は揺らめく炎の色をした羽根を羽ばたかせた後、あたし達を導くように大将軍社の方角へと飛んで消えた。邪気の気配が消え去ったのを確認すると、あたしは安心して一息つく。]