あー、あれが世話好きに見えたのか。
いや、礼儀っつーか、ボロださないためのなんとやら、っつーか。まあ…………そこにいたら、してやるモンだろ?
[んー、と少し唸ったあと]
五つ? じゃあ二十六か。俺とたいして変わんねーじゃん。
[人生の先達にたいして、不遜というべきか。あるいは、馴れ馴れしいというべきかもしれない]
ちぇっ。十代後半と二十代突入じゃ、ぜんぜん違うんだよ!
[フォークの先でザッハトルテの一角を突いて、ふてている。気まぐれにぱくりと食べれば、思った以上の濃厚なショコラに、すぐに表情が輝いた]