―ヒース回想―おじいちゃんは腕のタトゥを何気なく撫でている事が多かった。おじいちゃんに幼いながら「なぜ?」と聞くと、ただただ寂しそうな顔をしていた。「大事なものなのにわからないから」それが答えだった。おばあちゃんに聞くと、おばあちゃんは、にっこり笑って「おじいちゃんの大事なものだから。何かはわからないけど、思いだしたらいいなぁって思うの。思いだしても私はおじいさんの一生ファンだから」と、半分ノロケてたのか、それとも知らないけど女の感で何かを感じ取っていたのかもしれない。