[拗ねたように不満気な顔を見れば満足とばかりの笑みを零すが、ふいに戻ってきた感触と熱に今度はぱちぱちと目を瞬かせる]……っ、と……。驚いた。バルくんは突然素直になるのだな。そんなに顔を見られたくなかったかね?[ぽんぽんと頭を叩いていた手は彼の背中へと回し添えて]嫌ではないなら、いいのだがね。ならもう一つ我儘を許してもらって――少しだけ肩を貸してくれるかな[腕の中に収まる彼の首元へふわりと顔を埋めた。睫毛を伏せ細く息吐くその間拒否されなければ、やがて体を預けて]