[気付いた時には──── ───白い雪に鮮やかな朱。 ───口の中に広がる鉄の味。 ───足下に転がる人"だった"もの。壊れてしまった───壊してしまった─── ────幸せな時間────頬を伝うものが涙なのか血液なのかそれも分からない。嗚咽が漏れる。しかしその声も獣の遠吠えにしか聞こえない───]