― 惑いの森・ナイトマップ ―[以前その地を訪れたのはもう10年も前のこと。その時共にいた相棒の姿は、今は無い]紅梟の君。[その人物が自分を呼んだ時の呼び方を真似て声をかけてみる。弓形の月が天から見下ろす闇色の中。多少成長した青年に以前のような狼耳と尻尾は無い。鬼師匠による修行と、大きな修羅場を潜ったことで身に宿る魔性はだいぶコントロール出来るようになっていた]……アーデが居ないと無理かな。[スライム風呂愛好家であるその人物を思い起こし、小さく息を吐いた//]