>>1174
ほう?
先の群れを全部受けて、その意気とはな。
[確かに。そうと聞いて見てみれば、彼女の鎧にも衣服にも、数多の傷跡があった。肌そのものはあらかた治癒しきっているようだったが――脚には複数連続して受けたのか、未だ傷口が見える。]
ふふ。卑怯か。
それは生き延びてから言うのだな!
[姫騎士がその時見せた巧みな剣技、それは既に亡き最初の襲撃者を遥かに上回る流麗なもの。感嘆の表情になりつつも――最後に残った一本を、魔王は自ら制御した。]
では、その剣持つ腕を。狙ってやろう。
[ドス、と突き刺さり霧散する魔力の矢。
強気な娘の声に、にこやかな笑みを魔王は返した。]