神父 ジムゾン

　　――　村内　/　レジーナの宿屋・温泉　――

[男湯に踏み込んだときは
用事のことで頭が一杯だったし、
湯煙で曇る男湯は視界も悪く、
ニコラスと、見慣れぬ誰かがいるな、と>>1112
漸く判別できたくらいだった。
急いでいない時なら二人にも声をかけたし、
見慣れぬ客は旅人だろうかと見当づけて、
必要があれば祭りや村の案内なども
しただろうけれど。

そんな勢いであったから、すんでのところで
どきっ☆狼月の村湯煙〜が回避されたことは
知る由もなく――>>1055

いやほんと、
もしきゃーって緑色の悲鳴なんか聞こえたら、
こっちも反射的に、
『あ、ごめん！』とか慌てた顔をして
一旦ぴしゃっと扉を閉めて
外の扉に背を凭れさせ――
なんていう、ドキドキ湯煙展開を
うっかり演出してしまい、
いやほんとなにやってんの…？？？
と虚無の顔になるところであった。]