神父 ジムゾン

[旅先の景色、人々や出来事の話。
語られる言葉に、旅の空気も感じられるようだった。]


　　同じものを見ても、違うことを思う。
　　見たものをよく心に留めた奴の話を
　　聞くのは楽しいもんだね。

　　神の愛――、名前か。
　　“ニコラス”
　　きっとその人も信心深いひとだったんだろうな。


[そのひとのことを語る言葉から窺える感情に、
目を細める。
確かその名は、弱者を助け、信仰の――…
成程、村の皆と交流し、教会に来る姿を見れば、
頷けるところがあった。

神父に向いている、と言われたなら、>>902
そう言われたのは初めてかもなあ、と
驚いた顔をしたけれど
（大体はこの不良神父が！　と年寄り連中に怒鳴られる）
そう言ってくれたことは、俺もありがたく頂戴しようと、
締めくくったものだった。]*