負傷兵 シモン

― 談話室：雲間燻らす蜘蛛の糸 ―

［すべての葉書が白い灰になったなら、すっかりスッキリした顔をして立ち上がる。

まだ談話室にはハーブティーを飲もうとしていた青年>>731は居ただろうか］

ああすまんすまん、邪魔したな。
今のはあれだ、儀式みたいなもんだ。
――せめて煙だけでも届いてほしい、なんて。

この村の人？いいね。ここは面白そうな所だ。
知ってるか？この世には自分に似た顔が3人は居るらしい。

俺は君によく似た顔の奴らを何人か見てきた。
皆良い奴だったが、皆同じように居なくなってしまった……。
それがあいつらの『役割』だったのかもしれないな……

［そんな話をしたものだから、病弱な青年も気になって、彼が見た夢の話を打ち明けてくれただろう。］