― 翌朝・執務室 ―
[ノックもせずに扉が開く。
かちゃりという音に扉に視線をむけると、シロウが入ってきた。
ふうとため息を吐くも、その行動について咎めることはしない。
昨夜シロウが口にした「突っ走るバカ」が部屋に侵入する時は
ノックなんてしないからだ]
ああ……。帝国には隠密だとバレてしまったんですか。
[まさか自分から置き手紙を書くなんて思いもよらない]
拠点移動ですか。
確かに隅々まで調査しつくされていたようですから。
機密性を考えれば拠点移動という発想になるのは合点がいきます。
さて……この情報を踏まえて我々はどう動こうか……。
[その場に誰かがいれば意見を求めた]