― 3年後 卒業式の日 シュヴァルベ ―
[久方ぶりに歩く学校の廊下。
自分が見送られたのはほんの一年前。
そして、その後も2回程学園には訪れていたのだが、それでも随分と遠く懐かしい光景に見えた。]
[春の陽光に目を細めながら、横を歩く後輩に微笑みかける。]
シェットラント、その恰好も似合っているよ。
別れを惜しむ生徒たちが沢山いてびっくりしたけど、東寮の王子様ってあだ名は本当だったんだね。
[冗談めかして話しながら、見えた光景、卒業式の様子などの感想を次々と伝えていく。]
[共に居た頃は守るべき存在だと思っていた後輩が、真っ直ぐに立ち未来へ向けて歩もうとしている。
そのことが、とても嬉しかった。]