いい卒業土産だった。サンキュ。…―――兄弟子サマ。[お互いの師匠たるディークが卒業して、早1年。練武場で顔を合わせた時にだけ戯れに呼ぶその名を、最後だからと此の場でも口にした。後輩としてと。兄弟子としてと。どちらをより長く、過ごしたことだろう。…半分かな? どうだろう。左右に揺れる思い出の天秤を、そっと脇に追いやって]