―1年後:卒業パーティ・花火―[わあ、という歓声に釣られて部屋の中央を眺めた。両国の技術を合わせて作られた大輪の花が、室内を色鮮やかに染め上げる。視界が全部、光の粒に覆われて。腹の底を叩くような重低音がどぉん…と身体に痺れるような余韻を残して、消えた]おーー、これは見事だねェ。[両国が手を取り合えばこんなにも綺麗なのだと――…此処《シュヴァルベ》は、そういう場所なのだと。卒業という最後の瞬間に、目に焼き付けてもらう為とでも言うかのような…]