[部屋に帰って、缶を開けた彼は、びっくりしたかもしれない。すうっと息を楽にするが、地味な茶色くて四角い形のキャラメルの上に、色とりどりのドロップが、いっぱい詰まっていたのだから。どれもハーブから抽出した、喉をひんやりと冷やす成分を持ったもの。苦しげに咳き込んでいる事の多い彼に渡したいと思いながら、なかなか機会を得られなかったものだった。]