人狼物語−薔薇の下国

13 Chant 〜あなたを失い死を知った〜 SIDE:B


傭兵 クロイツ

―6年前/回想―

――マーロウ、まだ、それを持っているのか?

[試験休みに会話を交わしてから、数ヶ月。
彼と己はダーフィの体調の報告を通じ、たびたび話をする仲になっていた。

寮も学年も違う彼とは、主に昼時や放課後の学食で顔を合わせる。
その日も生クリームたっぷりの苺クレープを頬張っていたヒンメルの前に、少量の軽食を手にした彼は座り、たわいのない雑談をしていた。

確か、今読んでいる本の話だっただろうか。
見せようと鞄を開けた彼が、何気なくテーブルの上に置いたもの。

それは確かに見覚えのある、キャラメルの缶だった。]

(855) 2013/06/16(Sun) 20:09:04

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