[そして、お世話になったものに、菓子折りを持って挨拶しにゆく。
下宿していた宿だ。
男性の女主人ジャンは、未だ元気にやっていた]
元気そうで何よりです。
『もぉう、カサンドラちゃん気がきくぅ。
相変わらず男も作らないで独身貴族ゥ!?
はやくモーリッツおじーちゃん安心させてあげたほうがいいんじゃないノウ?』
あはは、私など、どんな男性ももったいないですよ。
[そんな他愛もない話をして、茶を勧められるも急いでいるから、と断って。
菓子折りだけを置いてゆく。
その箱の中は、菓子も入っているが――
底板が二重構造となっていて、手書きのレポートが仕込んであった
現在帝国内で開発されている兵器について――]