[色の指定が為されていない帝国軍において、敢えて斥候に向かぬ白を着る理由。それは目立つことに利点があるからだ。敵の攻撃を、此方に引き付けることが出来、そうして…]――――放て。[呼気と共に、敵陣を走る最中に左手を振り下ろす。白い軍服は、さぞかし遠目でも味方が視認しやすいことだろう]