人狼物語−薔薇の下国

13 Chant 〜あなたを失い死を知った〜 SIDE:B


情報将校 ミヒャエル

― 帝国首座・国立病院 ―

[ 眼を閉じて褥に横たわる青年の姿を、枕辺から見下ろした。 ]

……やぁ、ステファン。久しぶりだ。
もっと早く会いたかったな。

[ 青ざめた頬はすでに生気の殆どを失っているように見えた。
二年前に父の病床に漂っていたのと同じ死臭をぼんやりと感じながら、聞こえるはずもない言葉を彼に掛けている。 ]

……シュヴァルベに行くことになった。階級は一つ上がるが、事実上は左遷かな。
太子殿下、軍務大臣、そして今回の事件。どこまで帝国が関わっているのか全容はわかっていないが、防諜部の不明は明らかだ。
前線にこそ重要な情報、そして人物も配されている。トルステン殿下も然り。それを狙う不届き者を監視せよとね。

……俺たちのシュヴァルベは、あの士官学校は今、どうなってるだろう。見るのが恐ろしい。だけど、俺は知らなきゃならないんだ。

またな。
……また会えたら、美味しい紅茶と珈琲をご馳走してくれよ。

[ そう囁いて、病室を後にした。 * ]

(814) 2013/06/15(Sat) 00:39:14

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