― トールの部屋の前 ―[扉の前に置いて行こうと思ったが、考えてみたら添える手紙も書いてこなかった。無言で置いていくのも失礼だしな……。そんな事を思っていたら、部屋の中から、どん、と僅かに鈍い音がした。……なんかやな予感がする。ふー、と息を吐いて、吸って。こんこん、と扉を叩く] ――…トール先輩。遅くにすみません。 いらっしゃいますか?[扉に向かって、そうっと口にする。もし返事がなければ、一旦自室に戻り、手紙を書いてから再び戻ってくるつもりだった*]