― 帝国前進拠点・指揮官執務室 ―いえ。ご挨拶が遅れましたことこそお詫び申し上げます。トゥーレーヌ准将。[室内に招き入れられると>>725、型通りの整った敬礼を返し。どこか落ち着かなげな挙動に、呼びに来た者にも感じた違和感を覚える]……またよろしくお願いします。[口にしてから何度か目を瞬く。思い出が消えてしまったわけではない。ただ、振り返ると心温まる以上に耐えがたいほどの痛みを覚えるものとなってしまっただけだ。今もその痛みを瞬きすることで深い深い所に沈めてゆく]