――――、それで、 刻んだのか。[細い指が腕の包帯を撫でている。>>785「手向け」と称したその奥には、恐らく傷があるのだろう。白い肌に赤い傷は良く映え、きっと容易に思い出すことができる。痛みを。] あいつの生きた証を、そこに。[問いともつかぬ問いを投げて、フレデリカを見据えた。]