…迷ってんなら開き直っちゃいなよ。
もう、あんた引き返せないんだから。
それでも、イングリッドもあんたも、ちゃんと生き抜いたんだから、大したもんだと思わない?
私は―――半ば諦めてたんだから。
[そう長い間ではないだろうが、気を失う程度にはキツイ一発をお見舞いしたので、耐えたとしても脳幹ぐらぐらでこの言葉が届きはしなかっただろうが。
その後はタイガの首根っこを摑まえて。]
もうほんと風邪ひいちゃうからさあ!?
温泉だ、私は温泉に行くんだ!温泉でろー!
タイガ風邪ひかせてこじらせて肺炎にでもしたら私がイングリッドに怒られるじゃないかー!
[囁きの中で聞こえてきた温泉でろでろと願って一歩踏み出した。*]