―公国首都・国立病院―
[ステファンを見舞ってくれる友人達は、みな立派な青年だった。
トライブクラフト伯夫人は、そんな彼らと友誼を結んでいた息子を改めて誇らしく、愛おしく思った]
『よく友達と見間違われるという話は、聞いていました。
そうでしたの、貴方が……。
確かに、あまり似てはいないようですわ』
[シェットラント・マルシュナー少尉の顔を見つめながら、伯爵夫人はしみじみと頷いた>>232>>233>>233]
『好青年だし、優秀だし、間違われるのは光栄だって、あの子言ってました。
一度、家の方にも遊びにきてやって下さいな』
[いずれ息子が回復して帰宅できるというような、そんな口ぶり]