[氷の橋を渡り切って眼前に近づいた営みに、蒼氷色の双眸が、今宵の月の如く細まった。足を止めぬ侭、短剣を鞘から引き抜き、]…――――、[寝ぼけ眼の見回り兵に背中から近づいて口を抑えて首を掻き切る。其れが最初だった。血飛沫が跳ねる前に、今宵最初の不運者を投げ捨て、身を翻す。白い軍服の裾が闇に舞う]