― 少し前・執務室 ―[書類に目を通しながら、何もない空間に右手を伸ばして。そこには何もないことに気づいて再び手を戻す。学科試験の直後、ヒンメルと購買で話してから書類仕事の際には甘いものを常備するようにしていたのだが、物資高騰の折でなおかつ最前線ともなれば、手に入らないのは仕方がなかったと、そこに来客があり書類から目を離して席を立つ]