夢かぁー…それは随分大がかりそうだなー。 好きだよそういう野望っぽいの。 欲望などない、浅はかだ、なんていう人間を私は信用しない。[同じ夢を見れたら、夢を見ている間は全てを忘れられるのかもしれない。一枚岩ではないこの国の上層部の思惑も、自分が何者なのかも。甘い、甘い誘惑だ。軽く目を伏せる。転がった草原の、若草の香りが、鼻腔を満たす。昼寝代わりの冗談だと言った相手に、普段の戯言を返す口調で口を開く。]