「ってて………あと1歩だったと思うんだけどな。 初太刀は決まったのに、どこで崩されたんだ…?」[強かに打った脛を擦る。構えを取り直して木剣を振り下ろしながらぶつくさと首を傾げていれば、リエヴルはいつもの自信家な笑みを向けてきただろうか。] 「ちっ。その顔、やーっぱ腹立つな。 カレル、お前は頑張れよ!やっちまえ!」[眉間に皺を寄せて、声援を送る。カレルと、自分、自分と、リエヴル、リエヴルとカレル。二連続の手合わせとは元気だったものだ、と今ならば思う。]