旅人 ニコラス

― 翌朝・宿屋の洗濯室でエルナと ―

[正直に心情を吐露した僕にエルナが何を考えたか>>725までは分からない。

だが考えを伝えてくれる気にはなったのだと理解できた>>726ので、拝聴の姿勢を取る。]

ええ、そうですね。今まで口にはしてなかったけど、僕も不安を感じていました。
それは、あなたが指摘された通り、”理由をハッキリ言えないけど、何かがどこかおかしい”と思っているからです。

[仕立て屋の意見へ同意を返す。

ただし安易な同情でそうしたつもりは全然ない。僕だって言われてみれば不安だったのは事実だし、現在の状況ではそりゃ不安にもなるでしょと考えていたせいだ。]

突然ゲルトに予言が降りてきて、現在彼は倒れたまま意識不明状態。しかも村人の大多数が湖の向こう側。夜には宿屋から出るにも危険を感じるほどの嵐が起きる。
これで心が揺れない人なんて、いないと断言しきれませんが、まずごく少数でしょう。

[”おかしいと感じているのは、全然おかしいと思わない。”
言外にそのことを匂わせる。]