― 卒業式の後:練武場 ―[半ばは意地でかじりついていった一撃は、 トールの体を浅く捉える。 手応えを感じて喜ぶ半面、 無理に斬りに行った体は、伸びきってバランスを崩していた。 前に泳いだ体を立て直そうとしているところへ トールの肘が入る。]……っ …[胸を、重さと衝撃が突き抜けていった。 防具がなければ、どうなっていたか。 白いものが視界にちらつき、意識が飛びかける。]