― 回想・どこかの戦場 ―[上の都合で転戦する間に、幼い頃を知る人とも出会った。6歳以前の自分しか知らないはずなのに見分けられた公国の壮年兵は剣を交わしながら、母親に似たんだな、と言った。こちらにもお前の親戚はいるのだぞとも言われた]親戚?[父は一人息子だったが、母の実家、ツヴァイク家には姉妹もいたらしい。その人物は母の従弟に当たるとかで、お前は本来こちら側にいてもいいはずだと言われた]