[幾人もの卒業者を、幾人もの中退者を、あるいは退職する教官を見送った。誰にも言わずに学校から姿を消す者もいた。リエヴルとの突然の別れを思い出せば、今でも胸が締め付けられる。別れの挨拶を交わすことのできた相手には、笑顔と祈りを送った。この学校が、この土地が生み出すものが、人々の幸福であるように。ステファン自身は、卒業までをこの学校で過ごし、卒業後は――出身地である公国へと戻っていった]