そうか、アリーセからか……。ありがとう。奥方にも感謝していたと伝えて欲しい。[アリーセといえば、その美しい髪色をとって金のアリーセ。銀のユーリエと並び称されていた、西女子寮のもう一人のマドンナ。優しく気立ての良さから、男たちがなにか勘違いしてしまうことも多く、どうにかしてほしいと相談に乗ったこともあった。その彼女がレナトと結婚して、結婚式にも招待されて。トール先輩と久しぶりにその名で呼ばれた時、こうして懐かしい学生時代を共有する相手がここにもいることを嬉しく思った――]