[微かな頷きを、雄弁な返答として受け止め見届ければ、書状が綴られる間、暫しの沈黙を守る>>715やがて告げられたのは、労いと、清々しい程の自負] 至らぬことばかりと存じますが、 閣下にそう仰って戴けるのは、光栄の至りです。[その言葉が社交辞令に成り切らなかった事に気づき、一度噤んだ唇がふ、と解け] …愉しみに、させて戴きますわ。[一度は死んだ身でも、新たな感情を覚えることもあるのか。呆然とし、妙に可笑しくなる。複雑ながらも柔らかな笑みが上り、恭しく主への書簡を拝受し]