― 帝国前線拠点 ―(随分と、懐かしい顔ぶれが集まったな)[氷の橋を渡る直前、ヴィンセントの小さな敬礼>>616に返せたのは頷き一つだけだった。懐かしさは痛みを増幅する。唇を引き結んだことにまで気がつく余裕は彼にあっただろうか](殺しあうために、集まっている)[春になっても軍馬が行き交い、花など蹴散らされている荒野。兎と戯れた、お茶会をした、遠い時代をぼんやりと眺めている]