人狼物語−薔薇の下国

13 Chant 〜あなたを失い死を知った〜 SIDE:B


公国軍大佐 トール

[独りになると、指を組んでその上に顎を乗せて
今しがた齎された情報に物を思う。

卒業後訪れた士官学校で
リエヴルがフレデリカに稽古をつけているのをみたことがあった。
フレデリカにとってもリエヴルは親しい人物であって、
彼女はどんな思いで任務を果たしたのだろう。
指に掛かる力が強くなった。

尤も彼女にそれを命じたのは、公国の上層部であるのだから。
リエヴルの養父母は公国が殺害した。
彼女はただ命令を忠実に実行しただけだ。

その事実を彼が知っていれば。
リエヴルにとって公国は憎むべき親の仇なのだ――]

(693) 2013/06/16(Sun) 13:30:42

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